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敬語の新分類に頭が爆発しそうだ! [日本語]

 さて、敬語の分類を、三つから五つに増やすという内容の文化審議会答申「敬語の指針」が出されましたね。尊敬・謙譲・丁寧の三分類が、尊敬・謙譲Ⅰ・謙譲Ⅱ(丁重語)・丁寧語・美化語の五分類になるらしい。

 まあ、日本語文法の研究者たちが色々議論した挙げ句のことでしょうから、素人が口を挟む世界ではないのかもしれないけど、一つ二つ言いたいことがありますね。

 まず、丁重語(謙譲語Ⅱ)と丁寧語が別というのは、ネーミングとしておかしくないですか?丁重というのは「礼儀正しく、注意も行き届いて、態度が丁寧な様子」のことだし、丁寧のほうは「①動作・態度などがぞんざいでなく礼儀正しいこと。②仕事のやり方が雑でなく、念入りなこと」(いずれも「岩波国語辞典」を参照)とされていて、二つは非常に近い言葉。丁重を説明するのに丁寧が使われたりしているのを見てもそのことが分かる。確かに、丁重は、態度の丁寧さを示す言葉で、常に相手を意識した感じがしますね。たびたび、「丁重に断る」というように、否定的な文脈(慇懃無礼一歩手前みたいな感じ)で使われる。それに対し、丁寧は、相手がいてもいなくても、そのように念入りにすること自体に価値を見出しているさまが伺える(辞書の説明の違いを見ても、相手の存在・不存在の別が前提になっていそうだ)。だけど、分類のインデックスとして使うには、この二つの言葉は似すぎてはいないだろうか。試験に出されたりしたら、みんな大混乱に陥るんじゃないかなあ。

  もう一つ。美化語って何でしょう、、、?これがどうにも理解しにくい。「物事を美化して述べる」のがこの美化語なるものだそうで、「お酒」とか「お料理」が実例にされている。でも、「敬語」である以上、美化する目的は誰かあるいは何かに対して敬意を示すことなんでしょう。敬意の向かう先が曖昧か無いかというような言葉が、「敬語」の名に値するんだろうか。むしろ、そんな言葉を使うことによって、話者が「上品ぶっている」、そんな用語法に過ぎないのでは。とすると、こんな言葉が使える私ってなんて素敵なんだろう!ということになりかねない。だったら、いっそのこと敬語から外しちゃって、「自惚れ語」にでも分類した方が分かりやすかったりして。それに何より、この美化語っていう語感が、ムカゴみたいに聞こえて、ムズムズする(ムカゴは美味しいけどね)。

 先生方のお考えは、要するに、新分類を使えば、これまで分類不可能とされていたものが激減するということらしい。それはそれで価値のあることでしょうね。でも、困るんじゃないかな、現場の教師と生徒たち、とくにこれからの受験生は。

謹告    えーと、so-netのスパム対策もかなり充実してきたので、試験的にではありますが、コメントとトラックバックの受付を再開します。これまでご迷惑をおかけしましたが、よろしくお願いします。


 

 


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