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JR西日本天下りと田中康夫三選届かず。 [ANCHORの庭]

スーパーニュースアンカーのご報告も溜まってしまいました。先週、7月31日には、JR西日本の問題を大きく扱いました。乗客ら107人が死亡した昨年4月の福知山線脱線事故の責任をとって、当時鉄道本部長等だった三人の人物が責任をとって会社を辞めていたんだけど、実は直後の8月に小さな子会社の非常勤役員に就任していて、さらに今年5月には、かなり重要な子会社の社長や専務取締役に返り咲いていたということでした。

これ、東京ではほとんど報じられなかったので、関西圏以外では記憶に残っていない人が多いんじゃないでしょうか。悪質なのは、JR西日本のに幹部を辞めた当初はまだ世間の批判が強く、大手を振るって天下ることが出来なかったので、目立たない小さな会社に天下らせた。しかも、非常勤の役員なので、会社登記を見ても出てこない。つまり、世間の目から巧妙に隠し、高い給料を払い続けたということ。おそらくマスコミに対する対策を講じた結果だったのでしょう。やり方、綺麗じゃないですよね。

さらに、今年5月というのは、「立件見送りか」という観測記事が出た直後に当たります。107人もの犠牲者を出し、しかも安全軽視の企業姿勢、超過密ダイヤとそのダイヤへの忠誠を誓わせるような企業風土が指摘され、会社自体の刑事責任追及必至といわれていたので、この「立件見送り」は大きな衝撃を持って受け止められた。ところが、その直後、まるで無罪放免になったかのように、事故に責任ある幹部たちが返り咲き=天下りを完遂した。これは遺族だけでなく、大勢のJR利用者にとって許せないことじゃないでしょうか。遺族に対する説明も「段々おざなりになってきた」というのが、説明会などに出席した遺族の偽らざる感想のようです。

さて、8月7日のスーパーニュースアンカーは、とにかく暑いという「話題」というか、まあ、そんな感じで始まりました。今週、キャスターのヤマヒロさんが夏休みなので、ピンチヒッターの豊田アナがスタジオの真ん中に座ります。この日に関してはかなり上がっていたみたい。(暴露しちゃってゴメンね!)

中身で一番重要だったのは、長野県知事選挙についてのニュースでした。事実は既に伝えられているとおりですが、私は事前に田中氏のごく近くにいて取材を続けていたあるジャーナリストから興味深いことをいくつか聞いていましたので、その内容の一部をご紹介することになりました。田中氏がなりたいと自分で思っていたポジションは四つある。一番なりたかったのは「(民主党が政権を執った後の)地方行政担当の大臣」だというのです。民主党の「影の内閣」では既にそのようなポジションに着いている田中氏は、しかし、そこには希望がないと考え、次になりたかった「東京都知事」を狙っていた。しかし、そちらもどうもうまくいきそうにない。そこで第三の選択肢として、本当は既に嫌気がさしていた「長野県知事」を選び、三選を目指して立候補したというわけです。今、その三選を阻止された田中氏は、十中八九、来年の参議院議員選挙に立候補するだろうというのが、そのジャーナリストの読みです。敗戦の弁を語る田中氏の言葉の中には、そうした推測を裏付けるような響きも感じられますので、おそらくこの読みは当たっているだろうと私も思います。

関係ないことですが、田中康夫氏は小泉純一郎氏とよく似たところがありますね。敵を作り、パフォーマンスを展開して自分個人への支持率を高め、それを拠り所にして「改革」を進める手法。また、2002年に県議会で不信任決議を通された後、失職と再選挙を選び、圧倒的な得票で再選されていく道筋は、小泉の「郵政解散」前後の状況を彷彿とさせます。勿論、アジア特に中国韓国に対する考え方、対応の仕方には大きな隔たりがありますし、社会保障・福祉の重視か、それとも切り捨てかという点では、180度違うと言っても良いでしょう。まあ、しかし、どこに一番の違いがあったかと聞かれれば、田中氏と長野県議会、小泉氏と国会をバラレルに捉えた場合、小泉氏が国会を引きずり回して結局意のままになる組織に変えてしまったのに対し、田中氏は最後まで県議会を蹂躙・征服することが出来なかった、と答えることになります。これからの田中氏に政治家生命が残っているのかどうか、来年の参議院選挙の結果がその答えとなるのでしょう。

しかし、民主党の現状、かなり深刻なのではないかと思われます。滋賀県に続いて長野県でも事実上の敗北を喫した。滋賀は、小沢代表の「相乗り禁止」の例外として「負けるわけがない」と高をくくっていて、負けてしまった。新幹線の新駅建設に反対して立候補した嘉田知事は、民主党にも推薦要請を出していたのに、それを民主党滋賀県連がわざわざ拒否し、現職を推したにもかかわらず敗戦。ここでこそ「相乗り」を止めなければならなかったと言っても後の祭り。長野では連合長野が元自民党代議士の村井候補を推し、民主党自身は田中氏を推してやっぱり敗戦。まあ、推薦すべき人を間違えた滋賀に、ちゃんと応援しきれなかった長野と違いはあるけれど、民主党という政治勢力が現実政治、地方政治の実情についていけてないことには変わりがないのです。小沢さん、早くなんとかしないと。


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