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増元照明さん登場 [jam THE JAM]

 先週木曜日(9月7日)のジャムザワールド15MINUTESは恒例の「北朝鮮による拉致問題特集」。今回のゲストは、拉致被害者家族連絡会・事務局長の増元照明さんでした。お目にかかったのは今回が初めてでした。

 先月末に訪中した増元さんたち家族会のメンバーは、予定していた中国側との会談を突然にキャンセル(典型的なドタキャン)され、その後、なんとか面会がかなった中日友好協会の担当者との会談でも、話を聞くだけ聞いた後は「日朝間で解決してくれ」と言われるのみだったらしい。中国という国も複雑だ。北朝鮮による7月のミサイル発射問題では、国連安全保障理事会の非難決議にロシアとともに賛成し、また、アメリカによる対北朝鮮金融制裁にも結局は同調して、中国銀行内の北朝鮮口座を凍結する決断をした中国。その意味では、核問題のみならず、金正日政権に対する国際的な包囲網の一環を既に担っていると評価することもできる。だから、拉致問題に対するこの冷淡さには納得しがたいものがある。むしろ、靖国神社参拝などを巡る日中間の「政冷」状態が悪影響を及ぼした面があったと言えるのかもしれない。

 勿論、もともと中朝間には援助名目の関係にとどまらない、資源を巡るかなり大きな経済関係もあるようだから、拉致問題に対する冷淡さにはハッキリした理由もある。増元さんによれば、このドタキャンの理由として中国側自身、「中朝間の微妙な関係」と明け透けに語っていたらしく、中国が北朝鮮を刺激したくないのは明白。おそらくは、そのようなことも増元さんたちは想定したうえで、いわば「切り札」として持っていったのが、「中国人も拉致されている」という情報だった。しかし、このことを詳細に説明した増元さんたちに対しても、依然として反応は芳しくなかったらしい。「かつての宗主国の人間が属国にさらわれる屈辱には中国側は耐えられないはずだ」と期待していた増元さんたちの読みが、やや外れてしまったのかもしれない。

 もっとも、人民解放軍が多数の若者を殺害するに至ったかつての天安門事件(89年6月)のことを考えても、もともと中国は、人が数人いなくなったぐらいのことを国家レベルで問題にするような体制ではないのかもしれない。ひどい話だが、もっと大きな動機が必要ということか、、、。



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共通テーマ:日記・雑感

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